満点バイク

今回は変な改造じゃありません。正統派の修理です。

オーナー:○○寺
ベースバイク:「造製所作製キサミ」の自転車
パーツ価格:約25,000円

 
店始まって以来の大仕事を受注した!

HILLCLIMBの目の前にお寺様がございます。そこの和尚さんが屑鉄、イヤ、古い自転車を持ってきて修理を依頼しました。なんでも、どこかの自転車屋が昭和30年に中古で手に入れたもので、店の看板として余生を送っていたのをもらってきたらしい。見てビックリ。もうどうしようも無いほどのサビサビ状態。これは普通なら絶対断る仕事なのですが、このボウズ....、イヤ和尚様がそれはもう強引なお方で、許してくださらない。とにかく直せ直せの一点張りだし、バチがあたって地獄に落ちてはいけないので、泣く泣く引き受けるハメになってしまいました。さらに仕事を難しくする条件が、古い部品を新品に交換しはいけないんだそうです。それじゃあ修理せずこのまま置いとけばええやんか!....ダメなんです。和尚様がお乗りになるから。何で店の前に寺があるんだ。逃げられんじゃないか。
さすがにタイヤ、ホイールは交換しないとダメなことは和尚様にもご理解いただけたようで、新品交換となりました。ブレーキも前は無くなっているし、後ろのブレーキバンドも炭状態なので交換するぞ!ペダルは右がシャフトだけになっているので交換ですが、左はおぼろげながらカタチが残っているので、和尚様はそれを生かしたいご様子。荷台の太いステーとチェーンカバーのステーが折れているのは溶接で修理。前ドロヨケが無いので、最近の実用車のを付けるのですが、これもきれいじゃダメだから、つや消しにしろとか、サビさせろとかおっしゃりたい放題でございます。使ってりゃそのうちサビるって。恐竜革のサドルはいい味出してるんだが、かろうじてヒモで支えられている状態では座れない。これは実用車の中古品を付けることにした。
とどめは交換してはずした部品は捨てては逝けないのだ。全部取っておいて、和尚様のコレクションになるのだ。
完成状態は別におもしろくないのでタイトル画像だけにして、和尚様がお持ちになられた時の状態をご覧に逝れましょう。墓から引っ張り出すなよ、ナンマイダー。

これを直せって言うんですからヒドイもんです。
それも元の部品を残したままで。
普通は断るんですよ!今回は特別ですからね!

しかし、後ろのリムはこの通り。すてきなスイスチーズ状態。
スポークもよくこの重量物を支えてるな、というぐらいのサビサビ。
さすがにタイヤ、ホイールは新品に代えないと乗れません。
前ホイールもシティサイクルのものがとりあえず付いていたので、これも交換。

上下に燦然とサビまくるエンブレム。
上は「KM」、下は「島廣本日大」「造製所作製キサミ」と読める。
シマヒロ生まれなのか?

フレームはきっとムクの鋼鉄製に違いないぐらい重たい。
「もとはリヤカーを引いていたか、側車付きだったんだ」とありがたいお説教。鶴亀鶴亀。
ダウンチューブにとび出た穴は極楽浄土への入り口?
それをよけて伸びるブレーキロッドもなかなか味わい深い。

サドルはブルックスもビックリのカッコよさ!
でも恐竜の皮膚状態。もともと恐竜皮だったのかも?
前に長く伸びた板バネによってソファーのような乗り心地を実現と見た。
サドルと板バネをヒモで結んで固定するところなんざぁウチも見習いたいところ。

 

 

 

 

で、独断と偏見の採点結果は?

 

非実用性

13点

すばらしく大きな荷台があるので意外に実用的かも。でもやっぱりファッションとしてご使用なさるのでしょう。

不快適性

20点

グリップも付けちゃいけないんだから、冬は冷たかろー。

非軽快性

20点

30Kgはあると思う。とにかく重たくて計りに載せることすらできない。ベアリング関係も渋々でございます。

不経済性

5点

コレは難しい。使えるけど、こんなモノに修理代お出しになりますか?普通。

非常識性

20点

これは乗るモノじゃありません。成仏させるモノでございましょう。

合計

78点

総評:モルモン教のほうがいいかな。

 

パーツ内訳
実用車用前後ホイールセット
実用車用前後タイヤ・チューブ
実用車用チェーン
実用車用ゴムペダル
実用車用ブレーキパッド
実用車用前ドロヨケ

同様の仕事は受け付けておりません。よろしく。 


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